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前代未聞の英語学習講座EdeMが公開
前代未聞の英語学習講座EdeMが公開
http://edemschool.com
                   平田 周
 
 翻訳ソフトを使って英語の読み書きができればいい。そう考えてからもう30年が過ぎた。当時まだ日本語の翻訳ソフトは開発中で、市販されているものはなかった。その頃から、英文和訳では、多義語の英語(1つの単語にいろいろな意味がある)が問題であること、和文英訳では、日本語と英語の文章構造が違いすぎること(日本語では、主語や目的語を表示しなくてもよい、長い形容が修飾される単語の前にくることなど)が障害になると考えた。
 前者の場合、多義語の英単語は訳さず英語をそのまま残す、後者では、日本語を英語的な構造の文章に書き直しておく。これしか解決の方法はないのではないかと思い、『日本語で英語を書く』(東洋経済新報社 1984)を書いた。
 しかし、完全自動翻訳をめざす翻訳ソフト開発の現場では、聞き入れられなかった。
 
 あれから30年経ったいまも、自動翻訳(機械翻訳)は実用になっていない。ひどい誤訳をすることは、多くの人が経験済みである。実用化に最も近いのは、限られた用途に適用するパラレル・コーパス(対訳)という考え方である。
 2020年のオリンピック開催に向けて、業界で熱い関心が寄せられているのは、外国人観光客のための多言語案内である。スマホに音声で質問すれば、希望する言語で答えが聞ける。これは、観光客が使うと思われる表現を限りなく多く収録し、これに相当する訳文をつくり、対応させて引き出せばいいだけである。翻訳の間違いはゼロである。表現文例を増やすだけでよい。要は力仕事である。これは医師と患者との問診会話にも使える。
 しかし、コーパスを一般的な翻訳に使うことは2050年になっても無理だろうという気がする。あらゆる表現を集めて、対応する訳文を用意するというのは、容易ではない。ビッグデータの技術を用いて、既存の文例を集めてくるという努力は、Googleをはじめいろいろな企業が努力している。例文が増えるたび精度は向上するのは確かだが、時間がかかる。
 
 コーパスを使うGoogle翻訳(和文英訳)は、例文があるときには、驚くほどいい訳になるが、なければまるきりダメである。一方、クロスランゲージ(Yahoo翻訳)は従来からの文法解析をベースにしているので、誤訳は比較的少いが、驚くほどいい訳にはならない。日本語の直訳である。
 わが国の自動翻訳の世界では、もはや文法解析による翻訳ソフトは放棄している。完璧をめざすことは不可能とみてあきらめた。
 
 自動翻訳開発者が犯した間違いは、無人工場をめざす産業ロボット研究者のようなものだといえよう。単一の作業であれば、ロボットは完璧に仕事をこなすことができる。しかし、選択する情報が多くなり、あいまい性が高くなるにつれて、人間の手を借りなければならなくなる。ロボットだけで生産する完全自動工場は実現していない(1980年代には、IBMなどが研究した)。
 翻訳という仕事を単一作業とみるか、情報の複雑性から工場的なものと考えるかである。後者であれば、マン・マシンのハイブリッドなプロセスとしてとらえるべきである。私は、最初から翻訳という完全自動工場は不可能とみていた。
 モデル的には、自動翻訳というロボットを中心に置いて、前処理工程で日本語を英語的構造の日本語に書き換え、後処理工程では英語に堪能な者(ネイティブが自然な英語に書き直す)という一連のプロセスから成る。後工程は、一般公開されるものや、公式の文書でなければ、省略することが可能である。
 
 この考えの延長から、翻訳業ではなく、日本語を英語に表現したいという個人が(英文のメールや報告書を書く場合)、英語力が不十分でも、自由に英文を書く方法があれば助かるだろうと思った。ビジネスの世界では(一般生活でもそうだが)、電話に代わってメールが圧倒的に重要になった。日本人はもっと世界に向けて発信をせねばならない。
 英語を必要とするような業務に携わっている人は、メールくらい英語で書ける。しかし、英文報告書を書くとなるとどうであろうか。海外勤務になって、日本の経済情勢や業界事情を英文にしたレポートを地元の関係者にい配れば評価は高まるであろう。年功序列制をとるわが国では、海外事務所の長には、必ずしも英語ができる人が任命されるとはかぎらない。
 辞書を使うのだから、より便利な翻訳ソフトというツールがあれば、これを使わない手はないはずだ。
 
 さらに考えてみたら、これが英語学習にとても役立つことがわかった。英語的構造の日本語に直すこと自体が英語の特徴を理解することにつながる。これは、英語脳をつくることになる。いくら英語を覚えても、英語脳がなければ外国人から受け入れられないし、説得することもできない。このことを学校で英語教師は教えていない(英語で表現すること自体教えていないのだが)。
 それ以外に、英語の勉強になるプロセスがここに含まれていることに気づいた。パソコンやスマホが訳した英文には、いくら日本語を英語的にしても、完全な英文とはならない。その間違いを直すことが英語の勉強になる。生徒といえば、先生から課題を与えられ、間違いを直される立場である。しかし、コンピュータが生徒であり、自分が先生になったような気分になることがわかった。
 先生というのは、教えながら自分が学んでいる。生徒に対して有利な立場にあり、上から(客観的に)見るから間違いがわかる。学校で優秀な生徒は、他の学生に対する優越感がますます自信を深めさせ、勉強への興味を高める。
 
 このような考えから、翻訳ソフトを支援ツールとする英語学習法EdeMを公開講座として世に出すことを決めた。
 内容は、英語を教えるのではない。翻訳ソフトが間違わずに英訳できるような日本語(英語的構造の)の書き方である。30ほどのルールがある。しかし、ルールどおりにやればいい訳が得られるというわけにはいかない。習熟を必要とする。それを、手間はかかるが、添削による個人指導で行う。昨今、eラーニングというのが流行りだが、あれは全然人を感じさせない。現在の英語力や適性、目的などの個人差が大きい英語学習では、効果をあげるなら個人指導しかない。                                     
  
 意義ある企てだと思うが、知られなければ、何もできない。今日、膨大な情報の中に埋没して、気づかれること、知られることは実に難しい。面白い英語学習法があるよと、多くの人につぶやいてもらうことを期待する。
 
author:平田 周, category:外国語, 06:28
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